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原題:合宿を成功させるには

テニス技術の向上、会員同士の団結、合宿後の円滑な同好会運営。毎年の幹部にとって、合宿の成功は大きな課題です。では、その成功を左右するものは何なのか。四回生の北畠岩夫さんが導き出した答えは、意外にも「メシ」の一言でした。おいしい食事が練習意欲を高め、集合時間を守らせ、合宿費への不満まで解消するという独自の理論。雨に泣かされた春合宿と、恒例の山中湖・白銀荘での夏合宿を題材に、食事の大切さをユーモラスに説きます。最後まで読めば、合宿成功の秘訣がわかるかもしれません。

合宿を成功させることの大切さ


「合宿を成功させる」。

これは、毎年幹部が一番重要視する問題である。

なぜなら、合宿が成功するということは、会員のテニス技術が向上し、また同好会員相互の団結が強まり、合宿後も練習をはじめとする活動がスムーズに運営できるなど、さまざまな利点があるからである。

成功の秘訣は、ずばり「メシ」


では、合宿を成功させるにはどうしたらよいか。

答えは簡単。

「メシ」

これです。

そう、食事の良い宿舎で合宿をすれば良いのである。

まず食事がうまいと、練習意欲が高まり、その結果としてテニス技術の向上につながる。

また、食事の時間に遅れずに集合しようとするため、幹部がみんなをまとめるのに非常に都合が良い。

さらに、合宿費が少し高くても食事が豪華であれば文句を言わないので、会計をするものにとっては、これ程都合の良い事はない。

春合宿が失敗した本当の理由?


失敗に終わった今春の合宿は、雨のためにコートがあまり使えなかったからだと、みんなは表向きには言うけれども、実は食事がおいしくなかった事が真の原因なのである。

(と、僕は思う。)

だから、来年の春合宿は、食事のおいしい所でやれば必ず成功する。

(と、僕は思う。)

山中湖・白銀荘の夏合宿はどうする?


幸か不幸か、夏合宿は例年、山中湖畔の白銀荘で行なわれるので、食事の質は変更出来ないのであるが、そういう場合、量を沢山食べれば、少々おいしくなくても皆満足する筈だ。

(と、僕は思う。)

とにかく、もりもり食べて、元気一杯一生懸命にテニスをしよう。


 
 
 
yasunoritanaka
1 日前
読了時間: 6分

原題:文学部レポート

締切を迎えても真っ白な原稿用紙を前に悩む都筑葉子さんに、三木くんが投げかけた一言。「文学部はオレらにとっては謎の集団や」。こうして始まった文学部レポートは、学生たちのサークル活動、読書量、語学への熱意、ファッション、男女関係など、話題が次々に飛び回ります。文学部らしく見られない自分へのぼやきや、テニスに夢中で授業を自主休講してしまう日常も、ユーモアたっぷり。昭和の阪大文学部の学生生活を、同好会の仲間ならではの視点で紹介する、明るく軽妙なキャンパスエッセイです。

真っ白な原稿用紙と、三木くんの一言


5月31日の朝になっても、未だ真っ白い原稿用紙が無情にも机の上にちょこんと座っており、何を書いたらいいのか悩みまくっている所に、三木くんが、「文学部について書けや。文学部はオレらにとっては謎の集団や。」という無責任なアドバイスをしてくれました。

そこで、私の文は、話が一定方向に進まず、あっちこっちに勝手に飛びまわるのでどうなるかわかりませんが、とにかく、我が文学部について書き始めてみたいと思います。

「文学部です」と答えると、なぜか意外な顔


同好会入会当時から先輩方に「学部は?」と聞かれて、私が「文学部です。」と答えると、誰もが決まって「意外だ!」という顔をなさいます。

私は、高校時代から理系に見られることが多く、大学でも一番多く見られるのが工学部、次いで基礎工、理学部、薬学部、法、経と移り、冗談にさえ文学部という名前は出て来ないのです。

そんなに数学が出来そうに見えるのかと思えばそうではなくて、「一人静かに本を読むようには見えない!!」というのが、大方の理由だとか……。

もちろん、私の阪大文学部志望の動機が、二次に数学がないからという、単純かつ情けないものである以上、あんまり反論することもできませんが、文学部というのは、必ずしも物静かな文学少女の集まりではないのですゾ。

文学部のサークル事情と、ちょっと軟弱な男子たち


まず、所属サークルを分析すると、やはり圧倒的に文化系が多く、特にESSが一大勢力を形成しており、他にフロンティア、デッサン研究会、PACなどが多いです。

女子で体育系サークルに所属しているのは、軟庭の三人と硬庭の私一人という淋しさです。

また、無所属の人も男子には多いようです。こういう人は、一体何が楽しくて学校に来ているのかしらと真剣に悩んでしまいます。

体格を分析すると、男子も女子も細い人が多く、特に男性は、スタイルが良いというより、軟弱という感じで、逞しい人というのは少ないです。(主観的ひがみがはいってないとは言えませんケド……)

下宿生の中には、あの松本さんより軽い人までいるんですヨ!

20才そこそこの若い人に「ボク、体育は苦手です。」って顔をされると、何だか悲しくなってきます。

読書とディスカッション――さすが文学部!


しかし反面、彼らの読書量は全く尊敬に値いたします。

一週間に8冊という人はまあ特別としても、一週間に2冊というのが一般の文学部ペース。

「この人が!!」と思うような人でも、大抵1冊は文庫本をカバンの中に入れているのです。

無骨そうな男の人がゲーテの詩集を読んでいる姿を想像してみて下さい。

また、単に読むだけでなく、その感想を討論する人までいるのです。

そこまで行かなくても、いわゆるディスカッション好きが私の友人には沢山いて、自分の性格等について、いろいろと哲学的に分析しては、意見し合うのです。

このへんになると、もう私にはとてもついて行けなく、自分が文学部の異端児であることを痛感してしまうのです。

大体、いつも「今日、雨降るかなあ……。降ったらテニス行かれへんなあ……。」とか、「眠たいヨオ」ぐらいしか考えていない単純この上ない私にとって、自己の内面の追求などまるで別世界の話題なのですから……。

麻雀の鬼、反核・軍縮、幻の車線変更


でも、こういう人達ばかりではありません。

自称「麻雀の鬼」とばかり、週5日程雀荘に通うお兄さんや、反核・軍縮に命をかけてる少年、幻の車線変更と呼ばれるカー・テクニックを駆使してタクシーにぶつけた男の子と、ごくあたり前(?)の人も沢山いますので、どうぞご安心下さい。

文学部の女の子たち


Try Againの読者の3分の2は男性ですので、女の子の話を少しいたしましょう。

阪大の女子の半数は、文学部と薬学部に集中しています。

薬学部では圧倒的に女子が多いそうですが、文学部は男女半々、高校と同じような明るい雰囲気なので、他学部の男の人が「女の子がいない!」と嘆くのが、全然理解できませんでした。

文学部の女子は薬学部に比べて多少子供っぽいという感じがあります。

お化粧している人も少ないですし、(最近増えてきましたけど)服の好みが保守的というか、あまり流行を追うということをしません。

徹底して自分独自のファッションを極めている少数派(大体は下宿生です)もいますが、大抵は私を始めおとなしい箱入り娘が多いようです。

語学への執着心と、合コン事情


また、女子は一般にまじめで、語学の予習はもちろん、学部に入ってからのために、2、3か国語を習っていたり、ラテン語を取っている人までいるのです。(ちなみに本年度のラテン語Bの受講者は二人だそうです。)

とにかく、さすが文学部だけであって、みんなの語学に対する執着心だけは、他学部に比べて自慢できると思います。

私ですら、予習をしていかないことに痛む良心をまだ持っているのですから……。

文学部では合コンというものがありません。

男女半々のため、大体内輪でやってしまうのです。

たまに他学部からのお誘いがあっても、男子がむくれるので、参加できませんでしたし、最近では、声すらかけてもらえなくなり、私は、こういう方面はもっぱら同好会に依存しているのが現状です。

二回生になって、ようやく文学部の実感


二回生になって、学部の授業を取りに行けるようになりました。

ですから、例の文・法・経のコの字形校舎の中を、たまにうろついています。

私たちは、三回生まで学科が決まらず、専門もないので、文学部という自覚があんまり(というより全く)無かったのですが、あの校舎の中で国塚さんと出会ったり、英語学で岡崎さんや奥村さんと同じ授業を受けたりしていると、「私って文学部やったんやなあ。」と、しみじみ思うのであります。

文学部は暇じゃない!――でもテニスも大好き


文学部は、みんなに暇の権化みたいに言われていますが、それは大変な誤解です。

5月中は、フレッシュ&ミックストーナメントのために忙しくて、心ならずもいくつかの授業を自主休講にしてしまいましたが、まじめに出席すれば二回生でも週15時間と決して楽な時間割りではありません。

そして、去年一年間、あの庄内コートから5時間目の教育心理学に戻ったという実績からも明らかなように、私は、まじめなのです!

ただ、予習するのが嫌いで、眠るのが大好きなだけなのです。

文学部の異端児から、最後にひと言


最初に予告した通り、ホップ・ステップ・ジャンプとばかり、話題が暴れ回る、まさに散文になってしまいました。

書いた本人にも文学部の実体は余計こんがらがってしまったので、読む人にはなおさらだと思いますが、要するに、私が文学部というのは一種の間違いであって、私を見て文学部を判断してもらっても困るということです。

また、ここに書いたことは、私たちの学年のみを対象にしたということも付け加えておきます。

岡崎さん、奥村さん、国塚さん、住田さん、情けない後輩で、ごめんなさい。

 
 
 

更新日:1 日前

原題:あいつのテニス

「テニスは一種の人格である」。そんな持論から始まる、二回生の仲間たちの個性豊かなテニス人物評。豪快なトップスピン、ロブとチョビを駆使する頭脳派、強烈なフォアハンドと苦手なバックハンド、調子次第で大きく変わるプレー。そして女子にも、驚異的な体力やパワー、笑いの絶えないダブルスなど、それぞれの持ち味があります。遠慮のない冗談や辛口の批評が続きますが、その根底にあるのは仲間への親愛の情。型にはまらず、自分だけのテニスを追求してほしいという筆者の願いが、昭和の同好会らしい賑やかな筆致で綴られています。

テニスは一種の人格である


テニスとは不可解なスポーツであって、これが「正当なテニス」であるという様なものがない。

従って個人のテニスに対する信念信条というものは、個々まったく違うものであり、独自の世界を皆が持っているのである。

つまりテニスは一種の人格であると言えるのではないだろうか。

僕は、2回生の一人一人を深く理解してもらうために、各々のテニスについて紹介しようと思う。

T・K ―― 迷惑なほどのトップスピン


こういう人物紹介の文章を書く時、どうしても初っ端に持ってきたい特異な人物がいるものである。T・Kである。

これはもう無茶苦茶なプレイヤーである。トップスピンかなんか知らないが実に迷惑だ。あれでフレッシュだというからなおさら迷惑である。

あまり迷惑なので体育会に売ろうという話もあったくらいである。

しかし彼も女子とストロークがしたいがために社交テニスを覚えたのだそうだが、あまり相手にしない方が賢明だと思う。

なお、彼は間が抜けたように見えるが、実はやっぱり抜けているのである。

T・M ―― ロブとチョビの頭脳派


パワーのT・Kと対照的なのはT・Mである。

とにかく彼のプレイはロブとチョビのみで、なんと彼は、どこへ打てば相手がミスるかというようなことを年中考えているのである。

彼もしかしながら最近はそんな自身に悩んでいるようで、あまり「せこい」とか「ずるい」とか言っていじめないでやって欲しい。

彼は5月頃極度のスランプに落ち込んだが、原因もそのあたりにあるらしく、一説によると彼は当時心身症を患っていて、しばしば練習のメニューに異常操作をしていたそうである。

J・F ―― 強烈なフォアと「苦笑いのF」


この二人に次いで変態なプレイヤーはJ・Fである。

軟式出身の彼のフォアの強打は、3回のNさんも真っ青である。

ただあの軟弱なバックハンドだけはどうしようもなく、バックへ球が飛んで来ると彼は諦めたようにニチャッと笑うので、一時期「苦笑いのF」などと呼ばれていた。

だが僕は彼がペアボレーの時も苦笑いしているのを知っている。

皆解っていると思うが、T・KやJ・Fに出会いそうな日は、財布にあまり大金を入れておかない方が良い。

T・S ―― 同好会の朝汐


これら3人に比べて一番マットウなプレイヤーはT・Sではないだろうか。

彼が調子に乗れば、コート中にエースの嵐が吹き荒れ、手がつけられなくなるのである。

ただそれも、調子がいい時の話であって、彼は弱い時にはとことん弱いのである。

従って彼はそのプレイと体型から「同好会の朝汐」と呼ばれている。

彼の技術的な難点はあのセカンドサーブであるが、その姿が手榴弾を投げて自らそこへ突っ込んでいくように見えるので、「特攻サーブ・手榴弾サーブ」などと嘲笑されている。

Y・T ―― 驚異の体力と「暴力スマッシュ」


さてこのあたりで女子の方に目を向けてみようと思う。

こちらのトップバッターは何といってもY・Tである。

彼女の強さのヒケツはあの気違いじみた体力で、昨年のニューカレで第一セットをわざと落とし、相手の疲れるのを待って逆転勝ちした話は有名である。

彼女はとにかく強引なプレイが多く、特にそのスマッシュは「暴力スマッシュ」として恐れられている。

彼女は男を見れば誰でも「かかいい!」と言うので、気を付けるように。

M・H ―― バックラインからのローボレー


Y・Tの体力に対してM・Hはパワーのテニスをする人である。

彼女はフレッシュであるが、バックラインからローボレーが出来るという高等技術を持っている(なんと彼女はそれでエースが取れるのである)。

彼女の人間性について昨年の夏合宿で誤解を受けるような事件があったが、彼女は本当は優しくてしとやかで強くて頼もしくて立派な女性である。

なお事件の詳細はJ・FとS・Iがよく知っている。

J・O ―― 笑いの絶えないダブルス


J・Oは最近メキメキと力をつけてきた一人である。

何といっても彼女の有利な点は、人間科学部であることで、彼女は「KIMURAさんする。」と燃えている。

余談だが庄内コートの皆勤はI・Kさん、T・Kさんと法学部関係の人間である。

彼女は実によく笑う子で、誰とダブルスを組んでも漫才になってしまい、いまいち実力が発揮されないのが残念である。

自分だけのテニスを追求してほしい


ここまで各個人に対し、えらくひどい事を書いてきたが、それは僕の親愛の情ゆえと解釈して許してもらいたい。

僕は批判めいたことも書いたが、しかしこれらの人達にそのテニスをやめて欲しくないのである。

皆、自分のテニスに対して保守的でいてもらいたいのである。

そして、同好会は同好会であって体育会とは違うのだから、型にはめられることなく、自分だけのテニスを今以上に追求し、同好会を素晴らしい個性集団にして欲しいのである。

最後に、本当はこの後もっと多数の人を紹介するつもりであったのだが、不精がたたり締切に間に合いそうもなく、7人という少数の人しか紹介できなかった非力をお詫びしなければならない。

ここに書けなかった人物群にも、特にフレッシュの中には無限の可能性を秘めた人がいる。

例えばK・Iは怠慢打ちの神様だし、T・Hのフレッシュ大会での活躍は見るべきものがあった。

そしてこれら群像のただ一つの共通項は、皆、真剣にテニスに取り組んでいるということではないだろうか。

それだけで充分に同好会を説明できると僕は思っているのである。


 
 
 
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