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瀬戸内の夕暮れから、愛媛の山と海へ|国塚ゆかり
原題:碧い空と海、四国へのいざない 夕陽に染まる瀬戸内海、今治の水軍料理、大三島の大山祇神社、道後温泉、石鎚山、そして宇和島の先に広がる海底公園――。国塚ゆかりさんが紹介するのは、故郷・愛媛の山と海、歴史と味覚です。「陸の孤島」と言われようとも、四国には都会では味わえない豊かさがある。そんな郷土への愛情が、瀬戸内の美しい風景とともに綴られた一篇です。 夕暮れの瀬戸内海 夕暮れ時の瀬戸内海、船の上から眺める茜色の風景の素晴らしさを御存知ですか? 空ばかりか、海までもが夕陽の色に染まりゆく美しさを見たことがありますか? はじめは黄金色に、そして薄紅色を経て鮮やかな茜色に輝き、やがて淡い紫色を帯びた薄暮へ……。 点在する緑の島々は光の反射を受けて、暗いシルエットの中に身を沈めていく。 遠くから聞こえる汽笛と波の声、そして船のエンジンの音が辺りの静寂感を一層つのらせ、都会の喧騒から離れた実感に、ほっと一息つくのです。 四国は「原始時代の遺物」ではありません 「陸の孤島」、「近くの海外」など、四国を形容するいろいろな言葉があるようですが、九州よりも本州に近
yasunoritanaka
4月19日読了時間: 5分


夜明け前のコート取りがくれたもの|国塚ゆかり
原題:夜明け前 まだ星の残る早朝、眠い目をこすりながら下宿を抜け出し、二週間に一度のコート取りへ。野良犬に怯え、始発電車に揺られ、やがて友人の車に便乗するようになっても、早朝ならではの小さな事件は尽きませんでした。決して楽ではなかったコート取り。しかし振り返れば、それは自分が同好会の一員であることを実感し、仲間とのつながりを深める時間でもありました。国塚ゆかりさんが綴る、夜明け前の青春の記憶です。 二週間に一度の土曜日 ジリリリリリリ……。 眠い眼をこすりながら、あわてて目覚ましのベルを止める。 あと5分。 そう思いながら布団を頭までかぶる。 ハッと気がつくと、時計の針はいつのまにか15分程進んでいる。 いけない、遅れる! あわてて起き上がると、昨晩枕元にたたんでおいた洋服に袖を通す。 何となくまだ体の一部分が眠っている感じ。頭もまだ鈍い。 あれ? ボタンが余ってる。ヤダナア。一番最初からズレてる。 歯磨いて顔も洗わなくっちゃ。朝御飯食べてる暇なさそうだなあ。いくら何でも化粧水ぐらいつけとかなきゃ。 アレ、もうこんな時間、たいへん!...
yasunoritanaka
4月10日読了時間: 9分
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