コート取りと、勝ち知らずの「うえむらーず」|上村恵子・植村恵
原題:無題
同好会に入って一年。最初は続けられるか不安だった早朝のコート取りも、何度か繰り返すうちに少しずつ日常になっていきました。そして後半では、名前までよく似た医短の同姓ペア「うえむらーず」が登場。試合成績はなんと0勝4敗。それでも二人の目標はただ一つ、「今年こそは一勝したい!」。早朝の苦労と迷コンビぶりを明るく綴った二人組の一篇です。
その1 コート取りの朝
同好会にはいって、やっと一年。
いろいろなことがあったけど、大変だったことと言えば、土曜日のコート取り。
「普通の日でも朝はすっと起きれないのに……。」
とはじめてコート取りのことを聞いたとき、同好会を続けていくことができるかどうか、はっきり言って自信がありませんでした。
でも、不思議なことに、何回も繰り返すと慣れてくるものですね。
今でも、やっぱりコート取りは大変なことだと思うけど、昔ほど「苦」にはなっていません。
人間って、何にでも順応できるようになっているのかしら……。
とにかく、そんなコート取りの様子についてでも書いてみようかと思います。
緊張は金曜日の夜から
まず、コート取りの緊張は金曜日の夜からはじまります。
「あー、あした起きれるかなー」
と心配しながら、目覚し時計がセットできているかどうか、しっかり確めてベッドにはいります。
一年のときは睡眠時間を十分とるために、早くから寝ることにしていたのですが、
「ねぼうしたらどうしよう」
とドキドキして、緊張のあまり眠れず、結局、睡眠時間は3、4時間という日がほとんどでした。
近ごろは、
「なんとかなるだろう」
とグッスリ眠っていますが……。
目覚し時計は3秒以内
そして朝。
目覚し時計が「リン」となった瞬間に、すばやく飛びおきて、目覚し時計を止めます。
時計のベルが家の他の人を起こさないうちに、すばやく止めなければ……と思っていると、いつのまにかベルがなりはじめて、3秒以内にスイッチをOFFにするということができるようになりました。
これは、自分でもすごいと思います。
本当に素晴しい早さなのです。
しかし、時計を止めて安心し、又眠ってしまうこともしばしば……。
そうして、とにかく目がさめて、寝しずまってる家の中を、
「ぬき足、さし足、しのび足」
という感じでしたくをし、家を出て、近くの駅まで自転車に乗っていきます。
早朝の自転車が一番好き
コート取りの道の中で、この自転車に乗っている時が一番好きです。
まだ、はだ寒いなかを、鼻歌などをうたいながら自転車を走らせるのは、なかなか気持ちのよいものです。

ときたま、だれも人がいないからと思って、大きな声で調子にのって歌をうたっていると、急にまがりかどからヌッと牛乳や新聞配達の人が出てきて、つめたいまなざしで見られることもあるので、注意しないといけないけど……。
そんな感じで駅について、電車にのって万博コートへ行きます。
二週間に一度の朝
とまあ、こういうぐあいに、2週間に1回、コート取りの朝がやってくるわけです。
しかし、コート取りは大変だなんていってますが、あんまり早く万博コートへ行くことができず、いつも後ろの方にしか並ぶことができないので、申しわけなく思います。
やっぱり一番大変なのは、毎週コート取りをしている幹部の人たち。
本当に感謝しなくてはいけないと思います。
最後に、万博で番号のついたカードを手わたしているおじさんにひとこと。
みんな、とっても早起きして1〜2時間もならんでコート取りしているのだから、もう少し愛想よく配ってもらえないものでしょうか。
その2 うえむらーず ペア1
その1で大変なコート取りについて書きましたが、その2では自分たちのこと、つまり「うえむらーず ペア1」について少し書いてみようと思います。
同姓、名前も一字違い
「うえむらーず ペア1」というのは、その名の通り、うえむら恵子、うえむら恵と、共に医短である同姓ペアーで、名も「恵子」と「恵」と一字違いでよく似ていてややこしいので、
「ケロヨン(ケロ)」
「メグ」
と呼ばれています。

又、ケロの姉上様の名前が「うえむら明美」、メグの母上様の名前も「うえむら明美」。
ナント!
偶然にも同姓同名なのです。
とにかく、私たちがお互いTELをかける時などは、
「うえむらさんのお宅ですか? うえむらですけど○○さんおられますか」
という様になり、なんとも変な気になります。
0勝4敗の名コンビ
まあ、名前についてはこのくらいにして、ペアーを組んで早1年弱。
その試合の成績はと言うと……。
大きな声では言えないのです……。
0勝4敗。
勝ち知らずの2人なのです。
そして、この背景にも2人のおもしろいコンビネーションがあるためなのです。
どんなコンビネーションか……と言ったら、
突然、後衛か前衛かをまちがえ、ペアボレーとなり、スーッと頭の上をぬかれたり、
ケロの前にボールがきて、メグが後ろから、
「ケロ!」
と声をかけた時、ケロは眼の前のボールをスーッとぬき、

「メグ、ごめん!!」
とさけんだり。
というようなぐあいなのです。
このことで先輩に、
「メグが後ろからおどかして、ボールがぬける」
と言われましたが……。
メグにはおどろかす気はなく、又ケロもおどろいている気はないのですが、今だ、なぜボールがぬけるのか、お互いわからないのです。
今年こそは一勝したい!
とにかく、息があっているのか、あっていないのかさえも、本人たちにもよくわかっていない、不思議なペアーなのです。
しかし、望みはひとつ。
「今年こそは一勝したい!」
本当に何敗してもいいから、一度試合で勝ってみたいものです。
でも現実はきびしかったりして……。





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