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コート取りと、勝ち知らずの「うえむらーず」|上村恵子・植村恵

yasunoritanaka
4月2日
読了時間: 5分

原題:無題

同好会に入って一年。最初は続けられるか不安だった早朝のコート取りも、何度か繰り返すうちに少しずつ日常になっていきました。そして後半では、名前までよく似た医短の同姓ペア「うえむらーず」が登場。試合成績はなんと0勝4敗。それでも二人の目標はただ一つ、「今年こそは一勝したい!」。早朝の苦労と迷コンビぶりを明るく綴った二人組の一篇です。

その1 コート取りの朝


同好会にはいって、やっと一年。

いろいろなことがあったけど、大変だったことと言えば、土曜日のコート取り。

「普通の日でも朝はすっと起きれないのに……。」

とはじめてコート取りのことを聞いたとき、同好会を続けていくことができるかどうか、はっきり言って自信がありませんでした。

でも、不思議なことに、何回も繰り返すと慣れてくるものですね。

今でも、やっぱりコート取りは大変なことだと思うけど、昔ほど「苦」にはなっていません。

人間って、何にでも順応できるようになっているのかしら……。

とにかく、そんなコート取りの様子についてでも書いてみようかと思います。

緊張は金曜日の夜から


まず、コート取りの緊張は金曜日の夜からはじまります。

「あー、あした起きれるかなー」

と心配しながら、目覚し時計がセットできているかどうか、しっかり確めてベッドにはいります。

一年のときは睡眠時間を十分とるために、早くから寝ることにしていたのですが、

「ねぼうしたらどうしよう」

とドキドキして、緊張のあまり眠れず、結局、睡眠時間は3、4時間という日がほとんどでした。

近ごろは、

「なんとかなるだろう」

とグッスリ眠っていますが……。

目覚し時計は3秒以内


そして朝。

目覚し時計が「リン」となった瞬間に、すばやく飛びおきて、目覚し時計を止めます。

時計のベルが家の他の人を起こさないうちに、すばやく止めなければ……と思っていると、いつのまにかベルがなりはじめて、3秒以内にスイッチをOFFにするということができるようになりました。

これは、自分でもすごいと思います。

本当に素晴しい早さなのです。

しかし、時計を止めて安心し、又眠ってしまうこともしばしば……。

そうして、とにかく目がさめて、寝しずまってる家の中を、

「ぬき足、さし足、しのび足」

という感じでしたくをし、家を出て、近くの駅まで自転車に乗っていきます。

早朝の自転車が一番好き


コート取りの道の中で、この自転車に乗っている時が一番好きです。

まだ、はだ寒いなかを、鼻歌などをうたいながら自転車を走らせるのは、なかなか気持ちのよいものです。

夜明け前の住宅街を自転車でコート取りへ向かう女子大学生

ときたま、だれも人がいないからと思って、大きな声で調子にのって歌をうたっていると、急にまがりかどからヌッと牛乳や新聞配達の人が出てきて、つめたいまなざしで見られることもあるので、注意しないといけないけど……。

そんな感じで駅について、電車にのって万博コートへ行きます。

二週間に一度の朝


とまあ、こういうぐあいに、2週間に1回、コート取りの朝がやってくるわけです。

しかし、コート取りは大変だなんていってますが、あんまり早く万博コートへ行くことができず、いつも後ろの方にしか並ぶことができないので、申しわけなく思います。

やっぱり一番大変なのは、毎週コート取りをしている幹部の人たち。

本当に感謝しなくてはいけないと思います。

最後に、万博で番号のついたカードを手わたしているおじさんにひとこと。

みんな、とっても早起きして1〜2時間もならんでコート取りしているのだから、もう少し愛想よく配ってもらえないものでしょうか。

その2 うえむらーず ペア1


その1で大変なコート取りについて書きましたが、その2では自分たちのこと、つまり「うえむらーず ペア1」について少し書いてみようと思います。

同姓、名前も一字違い


「うえむらーず ペア1」というのは、その名の通り、うえむら恵子、うえむら恵と、共に医短である同姓ペアーで、名も「恵子」と「恵」と一字違いでよく似ていてややこしいので、

「ケロヨン(ケロ)」

「メグ」

と呼ばれています。

同じ姓を名乗りながら黒電話で話す仲良しの女子大学生二人

又、ケロの姉上様の名前が「うえむら明美」、メグの母上様の名前も「うえむら明美」。

ナント!

偶然にも同姓同名なのです。

とにかく、私たちがお互いTELをかける時などは、

「うえむらさんのお宅ですか? うえむらですけど○○さんおられますか」

という様になり、なんとも変な気になります。

0勝4敗の名コンビ


まあ、名前についてはこのくらいにして、ペアーを組んで早1年弱。

その試合の成績はと言うと……。

大きな声では言えないのです……。

0勝4敗。

勝ち知らずの2人なのです。

そして、この背景にも2人のおもしろいコンビネーションがあるためなのです。

どんなコンビネーションか……と言ったら、

突然、後衛か前衛かをまちがえ、ペアボレーとなり、スーッと頭の上をぬかれたり、

ケロの前にボールがきて、メグが後ろから、

「ケロ!」

と声をかけた時、ケロは眼の前のボールをスーッとぬき、

声をかけ合いながらもボールを見送ってしまう女子大学生のダブルスペ

「メグ、ごめん!!」

とさけんだり。

というようなぐあいなのです。

このことで先輩に、

「メグが後ろからおどかして、ボールがぬける」

と言われましたが……。

メグにはおどろかす気はなく、又ケロもおどろいている気はないのですが、今だ、なぜボールがぬけるのか、お互いわからないのです。

今年こそは一勝したい!


とにかく、息があっているのか、あっていないのかさえも、本人たちにもよくわかっていない、不思議なペアーなのです。

しかし、望みはひとつ。

「今年こそは一勝したい!」

本当に何敗してもいいから、一度試合で勝ってみたいものです。

でも現実はきびしかったりして……。

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