会誌創刊と同好会、そしてボク|藤野 茂雄
原題:創刊号と同好会とボクの話
待ちに待った『Try Again』創刊号。その誕生を喜びながらも、同好会という組織のあり方について率直な思いを綴った一篇です。「テニスでつながっている」という楽しさと、「テニスでしかつながっていない」という少しの寂しさ。その一方で、オフシーズンも「テニスの鬼」を自称して(?)日々鍛錬に励む自分をユーモラスに描きます。真面目さと軽妙な語り口が同居する、創刊号にふさわしい随筆です。
会誌ができるという喜び

以前から時々話に出ていた会誌が、いよいよ出ることになると聞き、どんなものになるのかと楽しみにしています。
この創刊号発行についても、また創刊号が「葬刊号」とならぬためにも、多大の努力が必要でしょうが、無責任ながら、できるだけ長く続いて欲しいものだと思います。
それにしても、会誌が出るなんて、同好会って大きな組織なんですね。
懐古派と称する会内の革命的反動分子(?)に言わせると、
「昔はこんなもの出さんでもコミュニケーション充分やった。」
と、さぞ嘆かれることでしょうね。
テニスでつながる仲間
確かに、いろんな友人が大勢いますねえ、同好会には。
ボクもその一人だけど。
これだけの種々雑多な人達が、テニスというもの一つでつながっているんだから不思議ですよ。
でも、ボク、少し寂しい気がするんです。
「テニスでつながっている」というより、

「テニスでしかつながっていない」
と感じることの方が多いことが。
まあ、それが同好会の同好会たるところかもしれませんがね。
でも、やっぱり寂しいなあ。
シーズンオフになると、特にそう思うんです。
みんなバラバラになっちゃうし、同好会自体が消滅しちゃったみたい。
やっぱり同好会って、テニスだけやる所なのかなあ。
自分では何もできないだけに、そう思って納得する以外にないのデスヨ。
テニスの鬼?
でもボクは、オフといえどもテニスのことを忘れず、トレーニングに研究に日夜頑張っていたのですよ。
素晴らしいなあ、ホント。
毎日、足腰の鍛錬に、あの心臓破りの坂を登って昼メシを食べに生協へ通い、
帰りには球を打ってセンターへ、コーナーへと決める練習をし、

ついでにラケット購入の資金を貯える。
下宿へ帰れば、あの『エースをねらえ!』を見て、テニスの可能性を追求する。
素晴らしいなあ。
テニスの鬼って、やはりボクのことだったんだなあ。
でも……
明日の試験、大丈夫なのかな。
と、ふと白けたところで、おわりです。
アホラシ。





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